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優秀なコーチは社会に通用する人間なんて育てない


野球を通じて、社会に通用する人間になりなさい
 
指導者の方からよく聞く言葉ランキングで、必ず上位に入ってくる言葉ではないでしょうか?
 
しかし、脳機能科学、認知科学などをベースにしたジャイロボーラーコーチングを提供する私自身は、あえてそこに警鐘を鳴らしています。なぜなら「社会に通用する人間」など、本質的な意味では、社会から求められてはいないからです。
 
何言ってるんだ!社会に通用する人間は必要だろ!
 
そんな声が聞こえてきそうですが、果たして本当でしょうか?「社会に通用する人間」という聞こえのよい言葉を無意識に受け入れ、スコトーマ(心理的盲点)を自ら作ってしまってはいないでしょうか?
 
とんでもないスピードで進化していく社会の中で、本当に必要な人材とは「社会に通用する人間」ではなく「社会を創っていける、アップデートしていける人間」ではないでしょうか?
 
新たなことにチャレンジし、失敗を経験しながらも、それを活かして前進していける人間。私自身はスポーツを通じて、選手達にそんな「自らが心から描くゴール」に対して果敢に挑んでいくことの楽しさを学ぶことこそ、スポーツに取り組む最大の価値なのではないかと考えます。現状を維持することを学ぶのではなく、現状から飛び出していく。そんな頼もしい選手を育ててこそ、一流のコーチと呼べるのではないでしょうか?
 
そんな選手達を育てていくことは、難しいことではありません。選手達が自ら考え、実践し、失敗し、また考え、実践していく。指導者の仕事は、スポーツを通じてそんな環境を作っていくこと。そういったカルチャーを作り上げていくことが大きな役割となります。
 
今回は「社会を創造していくレベル」の選手達を育成するために必要な心構えやアイデアを、脳機能科学や認知科学をベースにしたジャイロボーラーコーチングの視点からご紹介したいと思います。
 
 
このような方針は、人間の脳と心にとっても非常に優しく、効果的です。選手達のクリエイティビティを揺さぶり、新たな視点やアイデア、ゴールを持つことで、選手達の表情はみるみる変わっていくことでしょう。
 

指導者自身のゴールの矛盾

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冒頭の例のような指導者の方は、指導者自身のゴールと発言の間に矛盾している点があることをまずは意識にあげることが必要です。
 
社会に通用する人間を育てる
 
一見すると耳障りの良い言葉に聞こえますが、この言葉の中には様々な情報が含まれていることに気づかなければなりません。
 
社会に通用する人間とは、裏を返せば「指導者の言うことに従う人間」「指示を待って、それに従う人間」もっと言えば「指示がなければ何もしない人間」ということを意味していることに目を向ける必要があるのです。
 
しかし、本当にそんな人間を育てて行きたいなどと、このブログを読まれているような勉強熱心な指導者の方々はきっと思ってはいないはず。選手達自身が好きなスポーツに対して、もっと自由な発想で、楽しみながらもゴールに向かって、様々な困難を乗り越えながら成長していって欲しいと願っていることでしょう。
 
お前達はなぜ考えてプレーできないんだ
なぜ言われないとわからないんだ
 
一方で、同じ指導者の方から、こんな言葉を耳にします。苛立ちを隠せない指導者の方は、選手に対してこんな風にお説教を喰らわすのです。
 
しかし、「考えてプレーできない選手」「言われないと分からない選手」を育てているのは、まさに「社会に通用する人間を育てる」というゴールを設定してしまった指導者に他なりません。
 
これは明らかに矛盾しており、いくら選手達に、「考えろ」「工夫しろ」とお説教をしても意味がありません。指導者自身が「黙って自分に従う人間を育てる」というゴールを設定してしまっているわけですから、まずは指導者自身の「どんな人間を育てて行きたいか?」というゴール設定から見直すことを考えなければ、選手達はいつまでたっても変わらないのです。
 

「社会に通用する人間」の危険性

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そもそも「社会に通用する人間」を育てることがなぜ危険なのでしょうか?ジャイロボーラーコーチングの視点から観ていくとそれは単純に「ゴールが低すぎる」ということです。
 
「社会に通用する」とは、言い換えれば「過去の延長線上」にゴールを設定してしまっています。それであれば、別に一生懸命スポーツから何かを学ばなくても、ある程度それなりに通用、順応していくことは十分可能でしょう。
 
選手達は、必ず指導者自身のゴールに大きな影響を受けます。指導者自身のゴールが低ければ、選手達はチームに所属している上で、それに従わざるを得ません。
 
脳機能科学、認知科学をベースにしたジャイロボーラーコーチングのプリンシプルの中には、「現状の外側にゴールを設定する」というものがあります。
 
「社会に通用する人間」とはまさに、過去から観た「現状」を基にしたゴールです。単純に、なんだかワクワク、ドキドキなんてしてきませんよね。しかし、「社会を創っていく人間」とはまさに、今はまだ無いような価値や考え方を生み出し、育んでいくことを差します。
 
人間の脳と心は、やり方も方法もわからない、でも心からこうなりたい!という「現状の外側」にゴールを設定してこそ、新しい発想やアイデア、方法や道筋が見えてくるのです。逆に、「なんとなくできそう」なゴールを設定してしまうと、脳は無意識に「なんとなくできそう=今のままでいい」という判断を下し、新しいパワーや思考、発想は生まれてこない仕組みになっているのです。
 
ですから、私個人の思いとしては、指導者の方に「新しい価値を創っていける子どもを育む!」というような、高いゴールを設定して頂きたいという思いがあります。
 

共にチャレンジし、失敗するから楽しい

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「社会を創っていく人間を育てる」そんなイメージを指導者の方が持つだけで、見えてくる景色は、全く変わってくることになるはずです。
 
新たなことにチャレンジしたくなったり、もっと違う方法を試してみたくなったり、常識を疑いたくなってきたりします。
 
指導者が持つそういった雰囲気は、人間の同調作用により、選手達に必ず伝播していきます。これをホメオスタシス、あるいやミラーニューロンなどと言いますが、長時間同じ空間を共にすることで、喋り方や間の取り方、クセなどが似てくるように、選手と指導者の間にも、そのようなホメオスタシス同調が発生してくるのです。
 
だからこそ、まずは指導者であるあなた自身が、「新しい価値を創っていける人間」であること、そんなイメージのゴールを持つことが、結果的にそういった選手を育てていく大きな力になるのです。
 

選手達と共に、たくさん失敗する

考えてみれば、「失敗」とは楽しいものです。失敗した瞬間にほとんどの場合、「もっとこうすれば上手くいくかも」「あ、こういう失敗もあるんだ」「なるほど、この時点で失敗と気づけたな」など、様々な気づきがあるものです。
 
それは、現状の外側にゴールを設定し、心から楽しみながら取り組むことで得られる貴重な財産となるでしょう。選手達に、どんどん現状の外側に出ていくことの楽しさを伝え、失敗に対する真摯な姿勢を伝え、選手と一緒になって考えながら、上手く行く方法を考えていく。
 
本来の指導の楽しさとはこういったことではないでしょうか?ただ単に、「考えてやれ!」と怒り飛ばすことではなく、「どうすれば上手くいくかなぁ」と指導者も一緒になって失敗する。そこに、本当の指導の面白さがあるのではないでしょうか?
 
だからこそ、一般論として「良いこと」とされている「社会に通用する人間を育てる論」に一石を投じたいと思い、今回はこのようなブログを執筆しました。
 
指導者の方が様々なスコトーマ(心理的盲点)を外し、選手達と共に創っていく未来は、きっと素晴らしいものになります。指導者自身もクリエイティビティを解放し、選手達もそんな指導者を観て、一緒に育っていく。
 
野球だけではなく、日本のスポーツの世界にそんな指導者が増えてくれれば、選手達が将来、スポーツに限らず様々なステージで、現状の外側にどんどん飛び出し、大きなゴールを達成してくれることでしょう。そんな教え子を持てた喜びは、指導者として、コーチとして、きっと一入の喜びがあるはずです。そしてこのブログを読んでいるあなたにも、そんなコーチになることが可能だとお伝えしたいのです。
 

<まとめ>

・「社会に通用する人間を育てる」を疑ってみよう。
・本当は、そんな人材はいらない。本当に必要なのは、社会を創っていける人間
・指導者自身のマインドが変わることこそ、選手達に大きな変化をもたらす
・指導者のゴールは高く!心から達成したいと思えるような、ワクワクするものに!
・選手達と失敗するから楽しい!現状の外に飛び出し、新たな失敗を楽しもう!
 
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